病院の面会用専用口から出たあたし達は、駐車場の横をゆっくりと歩いた。



「ねぇ、おうちどっち?」

「俺のことはいーの♪
紗茅んちは?」


うぃ?さっちゃんから紗茅になっとりますが?

まっいっか。

「こっち」


「よっしゃ〜!帰るぞ〜!」


駐車場を抜け、坂道を下った。



家が反対方向だったらどうしようと心配したのと、力仕事をしてるのにどうしてこんなに元気なんだろうと思い質問した。



「ねぇ、仕事で疲れてないの?」


「つっかれてるよ〜!帰ったら白目むいてグースカピーよ〜ん」


「なんか・・・悪いねぇ・・・」

「何気にしてんの〜?おちびちゃんがぁ」


「ちびじゃないってば!!」


「いや、ミクロ的だぜ!」

「ミクロって何さ!
でも身長差5センチぐらい?いや、まだあるかぁ・・・」

あたしは親指と小指の間で計ってみたけど、まだ足りないのに気付いてふくれっ面をした。



「ちっちぇ〜のカワイイよ」

そう言ってあたしの頭をポンポンとした。


「ぷぅー!」


「へへッ、おもしれ〜っ!
おまえみたいな妹。   ほしかったなぁ・・・」




あたしは、お姉様がほしかったです・・・