「さっちゃん、なんか飲む?
 ビール?」




「いや、いや。お酒は・・・」




「煙草吸う?」




「いや、煙草も・・・」




「なんだぁ、雅人。
    純情だな♪」




いや、純情ではないですけどね。




「紗茅は、アイスコーヒーな」




「うん♪」




みんな鏡を取り合い髪型を整えている。




「ねぇ、今からどこか行くの?」




「ナンパしに行くのー♪」



「ほんとに?」




あたしは雅人の顔を見て聞いた。




「え?オレしらねーよ」



「またまた、雅人ちゃーん、
 雅人は彼女できたからなぁ」




「ナンパとかしてたの?」



「いや、してないって!」



「フフーン♪」

友達が意味ありげな笑いをした。




「おまえ、後でぶっ殺す!」




「いやん、コワイ!
 さっちゃん助けてェェェェ!」




みんなが一斉に大爆笑した。




「まぁ、あたしが付き合う
 前なら許すけど・・・」




「はい、もうしません」



「ねぇねぇ、さっちゃん、
  この髪型どーよ!」



七色に輝く、モヒカン頭の大ちゃんが言った。



「絶対、ひくと思う」



「マジかよー!」