でも、次の日からメールだけでは済まなかった。




夜遅くになると頻繁にメールが送られてくる。


 【To:
 Date:05/03/08
 Subject 無題
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  殺す殺す殺す殺す殺す

  殺す殺す殺す殺す殺す

  殺す殺す殺す殺す殺す

  殺す殺す殺す殺す殺す


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――♪〜♪〜♪〜

次々と知らない番号や公衆電話から電話がかけられてくる。



出るとプツッと切れるか、クスクスと笑い声がする。



――♪♪〜♪〜

「勘弁してよ・・・」

あたしは携帯の電源を切って布団を頭からかぶった。




――ピンポーン!

突然のチャイムに体がビクッとした。



部屋の時計を見ると10時半だった。




誰だろう・・・
こんな時間に。




あたしは布団をかぶったまま、ベッドの上で膝を抱えてじっとしていた。



――ピンポ〜ン!

「おーい!紗茅!」

那抖の声がした。



「はーい!」

あたしは布団を脱ぎ捨てて、急いで玄関のドアを開けた。


「おまえどうしたんだ?
 電話切って!」




「嫌がらせされてるから、    切ってたの・・・」




「誰から?」




「クラス全員・・・」




「はぁ?マジかよ!
 連絡取れねーじゃん」



「そうだよね・・・」



「大丈夫なのか?」



「うん・・・」



「一緒にいてやってもいいけど」



「ううん・・・大丈夫だよ」



「そっか?じゃあ帰るよ」


「うん、おやすみ・・・」



なんだか、今は那抖といる気持ちにはなれなかった。



何かが頭の中をグルグルと回っていた。