火葬場から戻り初七日を済まし、親戚があたしに話しがあるからと残った。




「ほんとにまぁ、さっちゃん!
 どうして黙ってたの!
 隣りのおばさんから聞かなけれ
 ば一生知らなかったわよ?」




父親のほうの親戚は、ママが生活に困って頭を下げに行った時に、助けてはくれなかった。



できれば関わらないでほしい。




いまさら何って感じ。




あたしは親戚なんて思ってない。




「ねぇ、さっちゃん、
 家はどうするの?売るの?
 売っておばさんのとこへ来る?
     それでもいいわよ?」




いまさっきとは違って、今まで聞いたことのないような猫撫で声を出した。




小学生が考えても、この家が目当てだとわかる。




「ご心配なく。
 一人でやっていけますから」




「さっちゃん、大変だったわね。
 早く言ってくれたらよかったの
 に。後はおばさん達に任せてく
 れればいいわ。
 この家を売ればいくらか
 になるしね」




きょろきょろと家の中を見回して、人の話しなんかまったく聞いてない。




「ここは売る気はありません。
 パパが建てた家ですから」




おばさんが突然顔色を変えた。




「あら、
 だったらどうやって生活を?」




「一人で大丈夫です。
 バイトしてるし・・・」




「あなた未成年でしょ?」




大人はこれだ。




なにかと未成年と言う言葉。




未成年だと何もできないと思ってんのか。