「名雪ぅ、あけおめ♪」




那抖が停めた自転車の後ろから飛び降り、神社にいる名雪達に駆け寄った。




「あけおめぇ、さっちゃん♪」




初対面の那抖と松本はお互い挨拶を交わした。




「どーも、
 はじめまして!松本です」




「あぁ、ども。俺、風岡・・・」




「名雪?松本と一緒に来たの?」




「まっまさかぁ!」

名雪は緊張で氷のようにカチンコチンに固まってる。



「ね〜名雪、タコ焼き食べよ〜♪
    それからタイヤキも!」




「紗茅、そんな食えるのか?
 いまさっきコンビニで肉まん
 買って食べたばっかだぞ〜!」




「消化した!」




「プッ!」

松本が笑って言った。

「昔からよく食ってたよなぁ」




「え・・・・・・?」

三人が一斉に松本を見た。



「バスケ終わってから
 よく買い食いしてたろ?」




「なっなんで知ってんのよ!」




「だから紗茅のほっぺは
 こんなにぷくぷくしてんだなぁ」




那抖があたしのほっぺをつんつんした。




「あっ!もう!」




「紗茅ぃ〜!一緒にいこっ」




肩を組んでいた那抖から引き離すように、名雪があたしの腕を強引に引っ張った。




「名雪・・・?松本と
 一緒に歩かなくていいの?」




「いいの、いいのっ!」




「ふーん・・・」




なんとなく二人が気になったあたしは、少し歩くごとに後ろを振り返った。