「ジングルベ〜ル♪
   ジングルベ〜ル♪」


あたしは歌を歌いながら、ブルーの袋に赤いリボンを付け、那抖にあげるクリスマスプレゼントを入れた。


ママのプレゼントにはピンクの袋に赤いリボンを付けた。



いつもより念入りにオシャレをして髪の毛も巻き髪にした。



「よしっ!出発♪」



那抖とは途中の公園で待ち合わせていた。



那抖はブランコに乗り寒そうに待っていた。



「よっ!凍え死ぬっつーの。」



「ごめん、ごめん!
 那抖、これ。
 メリークリスマス♪」



「プレゼント?開けていいか?」



「うん」



那抖は袋を開けて中を覗いた。


「もしかして手作りとか?」


「うん。そうだよ。
 初めて作ったからあんまり
    上手じゃないけど・・・」



「すげぇ!」



那抖は左手に赤い手袋をはめて見せた。



「あったけぇ」

那抖の手にぴったりだった。



「気に入った?」



「おー!もちろん♪ありがとな♪
   ほらっ、右手貸してみっ」



那抖があたしの右手を取り、那抖にあげた手袋をつけた。


「ほいっ、お揃い♪」



ときどき那抖は、ドキッとすることをする。



「あはは、ぶかぶかぁ♪」
あたしは余った指先の手袋を振ってみせた。



「こっちの手はこうやってと」



「えっ?」



那抖は、あたしの左手と自分の右手を繋いで、那抖の右ポッケに入れた。



「あったかいだろ?」



那抖が、ポッケの中のあたし手をぎゅっと握った。



「うん♪」



あたしは、那抖のポッケの中で那抖の手をぎゅっと握り返した。