「おはようございまぁぁす」


あたしは、何事もなかったように仕事に入った。



「おはよー♪見て吉岡♪」
先輩が靴を脱いでかわいいキャラクターの靴下を見せてくれた。



「せんぱーい!
 顔に似合わないよ。あははっ
   ―――いっ・・・つっ・・・」



「吉岡!どうしたの?」



「ちょっと。蹴られました・・・」



「誰によ!」



「ん〜わかんないけど、
 彼氏の元カノなのかも・・・」



「彼氏ぃー?」



「あ!」



「吉岡ぁ・・・あたし初耳だよ」

先輩がなんで教えてくれなかったのよって顔をした。



「あは。あまりの幸せさに
 言うのを忘れてました」



「あっそぉ。ごちそうさまぁ!」




「いや、ほんとに付き合いだした
   ばっかりなんですからぁ」



「そうなんだ。あの人?」
先輩は那抖の仕事場の方を指差した。



「そうです」

先輩に言うのはなんだか変な気持ちだった。



「休んでもよかったのに」



「こんなことで休むならぁ
 遊びたい時に休み取ります」



「ほんとに大丈夫?
 無理しないようにね?」



「はーい♪」




今日はバイトが済んだらゆっくり寝ておこう。




途中、買い物に来た那抖に、今日はママのお見舞いには行かないことを伝えた。



バイトが終わって携帯を開くと、スーパーマンから一言「無理すんな」とまたメールが届いていた。