「・・・なんかやっと謎が解けたっ
 て感じだな。
 あぁっ!
 おまえの行動のおかしさは
      ・・・・・・それでか!」




「やっとわかったのかぁ。
        あほぉ!」




あたしは泣き笑いしながら那抖の鼻をつまんだ。




「あぼば
 お゛ま゛え゛だざぢぃ!」




「だって・・・
 那抖はあたしを妹のようにしか
 見てないって思ってたもん」




「え?俺も!
 俺もアニキみたいにしか
 思われてないかと・・・」




「自分がそう言ったんじゃん!」




「あれは近づくこ・う・じ・つ♪
 あっでも面倒みてやるってのは
     嘘じゃないからな?」




神様は意地悪だ。




ずっと前から二人の気持ちは一緒だったのに。




でも、今は幸せだし、那抖に出会えたから許してあげる。




まあ、元はと言えばあたしの勘違いのせいなんだけど。



「そっか、じゃあ紗茅はもう
   ・・・俺のもんだ。なっ?」


そう言いながら那抖は、あたしを後ろから抱き抱えてぎゅっとしてくれた。



そうだよ。

那抖。


あたしが好きなのは那抖だけだもん。



那抖のくれたサボテンが、月明かりに照らされて、

『おめでとう』

って言ってくれてるようだった。




このままずっと、この幸せが続くことを信じていた。




あたしは、那抖が何を背負っているのか何も知らずに・・・・・・