「……――おい!!暴れんじゃねぇ!静かにしろ」
暗闇に目を凝らして見ると、一人の女が数人の男に囲まれて、公園の中に引きずり込まれ様としていた。
「あいつら……何してんだ?」
口を塞がれているのか、女は体全体で男達に抵抗している。
一人の女を男数人で囲むなんて情けねぇやつらだな。
あの制服……隣町の不良高校の奴らか……?
ああいう奴らにかかわるとろくなことにならない。
そのまま見てみぬ振りをして立ち去ろうと思って一歩踏み出す。
だけど、その瞬間、必死で抵抗している女の姿が目に浮かんで。
「ったく。しょうがねぇな」
俺はハァと溜息を吐き、女を助けるために男達の元へと歩き出した。