「……――マジで!?」


俺は思わず優華ちゃんの肩をつかんで、自分のほうに引き寄せた。


背中に腕を回すと、優華ちゃんも遠慮がちに俺の背中に手を添える。


ぎこちないその動きにすら、愛おしさを感じて。


「ヤバイ、すっげぇ嬉しいんだけど」


「あっ、あたしも……!!」


「俺のこと、好き?」


「うん!!好き……だよ」


あぁ、ヤバイなこれ。幸せすぎてヤバイ。
 

明菜ちゃんと付き合い始めてから、龍心が鼻の下を伸ばしきっていたのを思い出す。


それを散々バカにしたっけ。


でも、今の俺は、龍心以上にデレデレとした表情をしているに違いない。