ニコリと笑いかけて髪を撫でて、耳元で甘い言葉を囁く。


そうすれば、大抵の女は簡単に落とせた。


でも、本気で好きになった女が相手だとうまくいかない。


想いばかりが強くなって、空回りしてしまう。


「今日の放課後、駅前公園に行ってみて?あたしができることって、これくらいだから」


「明菜ちゃん……」


「優華ちゃんを幸せにしないと、許さないんだから!!」


「……分かった。マジでありがとう!」


俺がお礼を言うと、明菜ちゃんは大きく頷いた。