「大虎じゃ~ん!!久しぶり~!!」


「おぉ、久しぶり」


見たことがあるのは間違いない。だけど、名前も年も分からない。


曖昧に返すと、女はニコリと笑いながら近づいてきた。


「このコンビニでバイトしてるって言うのは風の噂で聞いてたんだけど、コンビニ店員も様になってるね!!」


「そう?」


「うん。愛もこのコンビニでバイトしようかなぁ~!!」


ああ、そうだ。昔、何回か遊んだだけの女だ。


その時も、『愛が~』とか『愛も~』とかが口癖だった気がする。


ずいぶん昔のことで、すっかり忘れていた。