「わぁー!!あの猿、龍心みたいだね~!!」


「じゃあ、明菜はあれだな」


最近リニューアルした動物園。


幼稚園の時に遠足で来た時より、動物の種類が増えているようだ。


「ハァ!?あたしは豚じゃないもん!」


「じゃあ、あれじゃね?」


「ヤギでもない!!」


明菜は頬を膨らませながらも笑顔で溢れている。


あとで大虎に礼しなきゃだな。


俺は楽しそうな明菜の横顔を見つめながら、そんなことを考えていた。