「ただいま!明菜ちゃん、これ見て?可愛いでしょ~?」
「あっ、可愛い!」
龍心のお母さんの手にあったのは、鮮やかなピンク色の首輪だった。
「でしょ~?これがチビの布団で、これが首輪でこれが……――」
「つーかさ、買い込みすぎ。それと、こいつオスなんだけど」
「えぇ!?オスなの?!てっきりメスかと思ってたわ」
「暴走し過ぎなんだよ」
愕然(がくぜん)としながらピンク色の首輪を見つめるお母さん。
二人のやり取りがあまりに微笑ましくて。
クスクスと笑うあたしに、龍心とお母さんは不思議そうに首を傾げていた。