龍心……怒ってないの……?
てっきり怒鳴られると思っていたから、拍子抜けする。
「自分がこんなにも嫉妬深いなんて知らなかった。明菜を大虎に取られそうで、ずっと焦ってた」
龍心は……ヤキモチを妬いてくれていたの?
その言葉が、胸の中にジワジワと温かく広がっていく。
「俺、明菜が好きだ。ヤバいくらい、お前に惚れてる」
耳に残る甘い吐息に心臓が暴れ出す。
呼吸が止まりそうなほど、胸が苦しい。
あたし……今までなんでこんなに意地張ってたんだろ。
何で好きって……龍心に伝えられなかったんだろう。
今度はあたしの番だ。