「……ぇえ!?」


「嫌かしら……?」


「いえ……!!嫌ではないんですけど……」


今朝の出来事もあるし、龍心に会うのはどこか気まずい。


「明菜がお邪魔してもいいの?迷惑じゃない?」


「いいのよ~!さっ、明菜ちゃん行きましょ?」


ママの心配をよそに、龍心のお母さんはあたしの腕をグイグイと引っ張る。


優しそうな口ぶりや外見とは対称的に、どこか強引な龍心のお母さん。


この母親あってのあの息子だわ……。


「い、いってきます!!」


あたしはそのまま腕を引かれて、龍心の家に向かった。