「……うるせぇな!!お前がこの家を出ていけ!!あの男のとこで暮らせばいいだろ!!」


さっきまでの穏やかな表情とは対称的に、大虎は鋭く氷のような瞳で母親を睨みかえす。


唇をギュッと噛みしめて拳を握り締める大虎。


それを見て、何故か胸が痛くなった。



「まったく、いつからあんたはそんな反抗的になったんだい!?あんたなんて産まなきゃよかったよ!!」


吐き捨てるようにそう言う母親に、俺の我慢は限界に達した。



「……そういう言い方なくね?」


思わずそう口にすると、母親の血走った目が俺に向けられた。


そして、攻撃対象は大虎から俺に移った。