大虎と一緒に猫の名前まで考えたのかよ。


「お前ら、何なんだよ。うぜぇ」


頭に血が上り、口からポロリとそんな言葉が零れ落ちた。


すると、明菜は両手の拳をギュッと握り言いかえしてきた。



「龍心にそんなこと言われたくない!距離を置こうって言ったりこんなところに連れてきて怒ったり……。意味分かんないよ!」


「うるせぇな。誰がこうさせてると思ってるんだよ!」


「あたしが原因なのはよく分かってるよ!でも、頭ごなしになんでもかんでも文句言わないでよ!
あたしはちゃんと話し合いたかったのに。昨日だって、一方的に電話切ったでしょ!?」


「あれは充電が……――!」


「……もういい!!!」


明菜はそう言うと、唇をかみ締めたまま俺の横を通り過ぎていった。