≪♪~♪~~≫


授業の始まりを告げるチャイムを聞き流し、明菜を裏庭に連れてきた。


「あの女の話……本当なのかよ?」


「杉崎君と今朝一緒にいたって話……?」


「それ以外にないだろ。どうなんだよ」


端から疑ってかかる言い方をしたためか、明菜は眉間に皺を寄せた。


「……一緒にいたよ。でもやましいことなんてないよ」


明菜の強い眼差しと言葉から、それが嘘ではないと分かっていた。