明菜に対する怒りじゃない。


自分に対する怒りだった。


何で明菜を一人にさせたんだんだ……。


何で反省文を書き終わった後、バカ教師に捕まったんだ。



俺は明菜を責める権利なんてない。


でも、自分を抑える事が出来ず、ただ明菜を冷たい目で見つめ続けた。


「今日、二回目の修羅場だね」


俺が黙り込んでいると、大虎はクスッと他人事のように笑った。