「あのバカ……あんなに念押ししたのに」 『俺の部屋には来るなよ』 同じ学校とはいえ、男が寝泊まりする部屋に遊びに行くなんて有り得ない。 それに100%安全だと言いきれない。 ましてや、俺の隣の部屋には大虎がいるんだ。 「……くそっ」 階段を降りて自分の泊まる階のフロアに着いた瞬間、男女の微かな話声が聞こえた。