「……ねぇ、あんたどういうつもりなの?」


床に腰を下ろすと同時に、佐和が俺をギロッと睨む。


「何でよりにもよって、あんたがあたしの家庭教師なの?」


「親に勧められたので……」


「嘘つかないで!あんたがあたしの家庭教師やりたいって言ったんでしょ!?ママから全部聞いたの!!」


勉強がしたくないからか、俺が家庭教師になったことが不満なのか、佐和の表情は怒りに満ちている。