「でもさ、小林君……退学にならないですむかな?」


「今日の職員会議で正式に決まるみたい……。だけど、もしも龍心が退学になったら……あたしのせいだよね……」


退学は免れたとしても、謹慎は免れないだろう。


『俺は退学でも何でもいいし。明菜が気にすることじゃないから』


龍心はあたしを励ますためにそう言っていたけど、それが本心でない事は分かってる。


『退学になるんだったら、最初から変装なんてしなければよかった』


そう言って笑っていた龍心の目はどこか寂しそうで、胸が締め付けられた。