佐和が素直すぎると調子が狂う。
「つーか、何でお前、学校サボってんの?」
まだ昼前。
普通なら授業を受けている時間だ。
「……小林のことが気になっちゃってさ。小林は何にも悪くないでしょ?全部あたしのせいだもん……本当にごめんね?」
佐和は俺が何らかの処分を受けることを気にかけているようだ。
俺は小さく息を吐いた。
「別に俺が好き好んであいつらとやりあっただけだし、佐和は関係ねぇよ」
「でも……」
「だから、いいんだって。どうせいつかはバレることだし。それにあんな生活におさらばできて、清々するし」