その理由は、どうしても早くあの家から出ていきたかったから。

うちの家族はすごく厳しい家柄である。

代々伝わるしきたりがあるらしい…。

門限19時
就寝22時
起床6時30分

朝ごはん、夜ご飯は家族そ
ろって食べるのが当たり前。
そんな生活に飽き飽きしていた私はこうして全寮制の学校を選んだわけだ。


そりゃ、しきたり家族の親は猛反対!!

「全寮制なんてありえません!」

なんて怒鳴る一方、どうにかこうにか、お願いしたおかげで無事入学を許可してくれた。

ただし、条件でかっこいい彼氏を作ること。

こんな馬鹿げた条件付きで入学いたしました。




そんな世の中かっこいい彼氏なんかできるわけがない…。


そんなことを考えながら学校に向かっていた。


その時、知らない男の人が目の前に現れてきた。


「ねぇねぇ〜君かわいいね〜名前何ていうの??」


いかにも軽そうなチャラ男が登場した。


何この人…てか誰??


「私急いでいるので…失礼します。」


私はチャラ男にそう告げて立ち去ろうとした。

しかし相手はチャラ男だ。
そう簡単に逃がしてくれるはずもなく…


「ちょっと待ってよ〜なんか冷たくな〜い??俺悲しいんですけど〜」


そう言って私の手を掴んできた。

「やめてください!!ちょっと…!」

しつこい男の手をはらおうとしたら…


グイッ

誰かの手によってそれは叶わなかった。

その人の方へ体を向ける。