自分で遠ざけていただけだった。 変化を拒んだのは、 変わってしまうことが怖かったのは、 小さすぎるオレだった。 侵入者を拒み、 自分だけの小さな世界を必死で守って。 ただ、 それだけで満足していたんだ。 まるで臆病な子供だった。 守られることばかり考えていた。 オレが守ってきたのは、 小さなオレと、 ちっぽけな自分だけの世界だった。 抱きしめた冬月さんの背中は、 ひどく小さかった。