夫って言ったよね、今!
まだ高校生なのに結婚しちゃってんの?!


小声で囁き合いながら、葵と登はきも~ち引きつった笑顔を浮かべた。


「信じられない?なら証拠でも見せようか。ほら」


「きゃ!!」


武瑠がいきなり和穂のブラウスの襟元をガバッと開いて見せた。


こら!何をしている!!


なんてツッコミは聞こえるはずもなく、それを目の当たりにした葵と登。目をこれでもかってくらいに見開いて和穂の鎖骨に見入る。


「あ、葵さん……あれ、キ、キスマークってやつだよね?」


「う、うんそうみたいだな……」


顔を真っ赤にする二人に負けないくらいに赤い顔をした和穂が、急いで襟元を掻き合わせる。


「た、武瑠さん!いきなり何するんですか!!」


「え、だって俺と和穂ちゃんのラブラブぶりをわかってもらうにはこれが手っ取り早いかなぁ、って。ダメだった?」


こてん、と首を傾けて彼女を優しく見つめる武瑠の視線に、和穂はもう溶けそうである。