そしてやっと出た言葉は『体育館の裏』という言葉だけだった。



恭との電話を切ってからまた身体を小さく丸めた。




[タタタタタッ]



だんだん大きくなってくる足音。


必死に走ってきた足音は私の前で止まった。


私はゆっくり顔を上げた。



そのとたん懐かしい温かさが身体を抱きしめた










「…………恭……。」