幼かったあたしは、全ての罪を犬に擦り付けようとしてたんだ…。


「ねぇ亜也?うーたんが死んじゃったのは亜也が寂しくさせてたのが悪いんでしょ?」

「そんなのわかってるよ!」

「モカも同じよ?亜也が嫌いなんて言ったらまた死んじゃうかもしれないよ?」

「えっ…?」

「出会ったもの全てを愛してあげないといけないのよ。」


出会ったもの全てを愛する…。

そのとき、あたしは決めたんだ。

人を、物を、動物を…。

嫌わないって。


「亜也モカの散歩いくっ!」


それからあたしは、ずっとモカを愛し続けた。

うーたんの二の舞にならないように…。