「チカ!」


びくん、と肩を上下に揺らしたチカは、

「びっくりしたぁ」

とフードの端に手をかける。


「あたしの台詞だよ! なんでここにいんの!?」


チカはフードの縁を引っ張っりながら、くすくすと笑う。


「用事が早く終わって、暇だったから」

「いやほんとビビった! でも嬉しいっ……あ、彗! 紹介するっ……」


やっと追い付いてきた彗は目を見開いて、チカを見つめたまま動かない。


「……彗? どうしたの?」

「びっ……くりしたぁ……。そっか、やっぱり君、祠稀の友達なんだね」


……え?


「チカ……彗と……祠稀と、知り合いなの?」


そう問いかけたあたしにチカは何も言わず、少しだけ口の端を上げた。


……どういうこと? なんでチカが彗と祠稀と知り合いなの?


ぐるぐると考えて、チカとコンビニで再会した時の会話を思い出す。