一度離れて、もう一度重なる。
自分の意思とは関係無しに、勝手に動く体。あたしは一体……
「……美海…?」
「…ん」
重なったと思った唇は再び離れて、音弥の真っ直ぐな瞳があたしを捉える。
そして
「おやすみ」
甘い声で囁いた。
あたしも音弥も瞼を落として、互いに寄り掛かりながら眠りについた。
なんて居心地がいいんだろう。
ふわふわしてて、優しくて。温かくて、掴めなくて。
あたしの居場所は……
ここでいいのかな?
眠りながら繋がり合う手と手に少しだけ緊張しながら、永遠を想った。
ずっとこのままなら良いのに……。
この優しくて温かくて苦しい想いの正体が何か、なんて全然分からないけど……これだけは分かる。
貴方が愛しいって。
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