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「……ふぁ~…」


忙しかった二泊三日の宿泊学習も終わり、今はバスの中。

ぼんやりと流れる景色を見ていた。



帰りのバスはクラス内で自由席。
だからなのか分からないけれど、あたしは一人で最終列の端に座っていた。


真綾ちゃんは笠原亮佑のところ。

何故か、光は聖夜にべったり。

千尋ちゃんは前の方で爆睡中。



特に何もすることがなく、あたしはぼーっと外を見ていた。

すると、誰かがあたしの隣に座った。
あたしみたいな暇人なんだろうなと思って、横を見遣ると……




「……なっ……なんで」


違うバスにいるはずの音弥がいた。