「……え?」
深刻そうな表情で見つめる聖夜に、あたしは何かを感じた。
辛そうな悲しげな目だった。
「教えて…教えてほしい」
あたしが言うと、聖夜はぽつりぽつりと話し出した。
「……亮佑は高校でできた唯一の親友だった。
その当時の俺には、生まれた時からの幼なじみの音弥ぐらいしか友達がいなくて……
だから、すんげぇ嬉しかった。
毎日毎日、遊んでバカやって…兄弟みたいに思ってた。
だけど……」
聖夜は強く強く、両手を握り合わせた。
「同じヤツを好きになった。
それが……阪田なんだ」
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