廊下を歩いてる間、少しドキドキした。
美海が心配してんじゃないかって、美海にまた聖夜がちょっかいかけてんじゃねぇかって。
尚輝先輩が美海にキス迫ってんじゃ……


浮かんでは消える想い。





やっぱり俺、オカシイな。

美海ばかりが浮かんでくる。……ダメだな。








キィー…


「遅くなってすんません」




生徒会室のドアを開けて中に入ると、役員がホッとした顔で俺を見た。


「遅ぇんだよ」

「二日連続遅刻~次遅れたら、音弥死刑~」



聖夜がニヤっと笑った。
尚輝先輩は満面の笑みで、とんでもないことを口走っている。


俺はもう一度すんませんと謝って、自分の席……美海の隣……に座った。







「今日も昼寝してたの?」

「美海に関係ないだろ」



心配そうな美海にわざと冷たくして、俺は夏祭りの企画に集中した。

なんで俺はこうなるんだって自問自答して、自己嫌悪。

ただのバカか、俺は。