◆◆◆
---------------
「ちょっと、聖夜!」
「……んだよ」
さっきからあからさまに不機嫌。
なんでか?って考えたら、思い浮かぶのはただ一つ。
昼休みになると、美海が東條くんのところに行っちゃったから。
「何、妬いてんのよ」
「妬いてねーし。それに光に関係ないだろ」
「あっそ。妬いてますって思いっきり顔に書いてあるけど?」
「は?」
ほらまた。
すぐ顔を真っ赤にして俯く。
美海が転校してきてから、何かあったらずっとこう。
いい加減、気付くって。
「また美海に意地悪したでしょ?」
「…………」
「あんまり意地悪してたら美海に嫌われるぞっ」
全然自分の気持ちに気付いてなさそうだから、ちょっとからかってみた。
きっと聖夜は美海のことが好き。
でも美海は………。
.