「今日はみんなで夏祭りの企画をしようと思ってな」

「夏祭り……?」



尚輝先輩に対するあたしの呟きに、生徒会室中のみんなの目があたしを見つめた。


それから、納得したように頷いて立ち上がった。
……ただ一人を除いて。





「夏祭りというのは、ここ藤野高等学園で最大のイベントで、全校生徒が集まって盛り上がる行事なんです。
ですよね?尚輝先輩」

「そう。生徒会はその主催者であり、尚且つ夏祭りは生徒会のためにあるようなものなんだ。
だからこの夏祭りの企画は全員でやる。
美海ちゃん、ここまで大丈夫?」




彩音さんと尚輝先輩の丁寧な説明で、だいたいのことは理解した。

けど……夏祭りっていってもどんなことやるのかな?




「大体は…わかりました」

「よし、じゃあ企画書考えるか!」




うーむ。やっぱり生徒会って難しい……。
分からないことが多すぎる。

きっと今のあたしをはたから見たら、頭の上にはてな?マークがたくさん浮かんでるんだろうな。