変な思考回路を遮断しようと、あたしは腕時計を見た。

なぬっ?!


尚輝先輩に音弥捜しを命じられてから、30分ちかくが経過していた。

これって……かなりマズくない?





「音弥っ!起きてよー!」

音弥の耳元で叫んでみた。

すると……






「………ウザい」



思いっきり不機嫌な顔で睨まれた。

うっわ……寝起き悪っ。


って、危うく声に出しそうになって必死で抑える。






「…まだ寝る」

「あーあ、尚輝先輩怒っちゃうだろうなぁ。そしたら音弥、きっと襲われちゃうかも」



断固たる態度の音弥に聞こえるようにため息をついて言った。

その後、音弥が飛び起きたのは言うまでもない。