「あの……ところで音弥は何処に…?」
音弥の双子の妹なら、知っているような気がして尋ねてみた。
「たぶん屋上かな~」
「ありがとうございます」
二人にお礼を言って、あたしはその場から離れた。
一刻も早く、音弥を連れて生徒会室に戻りたかった。
ダメだな……あたし。
人見知りしすぎて話にならないよ…。
「はぁ……」
ため息を一つついて、屋上のドアを開ける。
意外と重いドアはゆっくりと開き、眩しいくらいの光があたしに降り注いだ。
「音弥……?」
しんと静まり返る屋上を見渡すと、日陰に人影が見えた。
その人影は地面に寝そべっている。
「…音弥?」
音弥の名前を呼びながら近づく
そこには、寝息をたてて眠る音弥がいた。
「キレイな寝顔……」
整った顔立ち
透き通るような肌
綺麗な黒髪
思わず見とれた。
音弥の寝顔は羨ましいくらいに綺麗だったから。
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