――パタン

麻菜が出ていったのを確認して、親父はそそくさとさっきの写真を取り出した。




「親父……麻菜に執事なんか似合うと思うか?」

「なんとかなるなるだろう!ハッハッハ」


本当、親父には呆れる……。
笑ってごまかすとかかなり時代違うっつの!



あんな男っぽくて、
みんなの想像するお嬢様とはか!な!り!掛け離れた麻菜に
執事なんか付けて大丈夫なのか……

俺はかなり心配だよ……






「で、音弥。どっちがいいと思う?」

「俺は………こっちがいい」



散々迷ったあげく、ハーフっぽい顔立ちの男を選んだ。
コイツならあんな麻菜でもなんとかしてくれる気がした。





「よし、流星くんでいくか!」

あっという間の展開に、俺の頭は付いていけないでいる。




ああ……なんか嵐の予感が……。
軽く目眩を感じて瞳を閉じると、美海の顔が浮かんだ。



こっちも重症だ……。