「こっち……「お兄ちゃんもお父さんも何やってんの?」



ドアの方から突然声が聞こえて、俺はギックリと固まった。
その瞬間に行動の速い親父は写真を片付け、何もなかったように振る舞った。



「ちょっと音弥の結婚について……な?音弥」

「お、おう」



俺達の必死の言い訳に、麻菜は笑った。

そして……



「こんな俺様に結婚なんてできるわけないじゃん!」
と満面の笑みで言い放った。




……お、俺様ぁ?
こんにゃろ…




「麻菜は相変わらず、何でもズバズバだな」

「親父っ…!!」

「だって本当のことでしょ?」






俺様?俺が俺様だって?
それは……

うん、まぁ間違って……

るよっ!!!



今、危うく麻菜の意見に便乗しそうになって
俺は全力で否定した。






「……いーからお前は自分の部屋に戻れ」

「はいはい、王様さん」





ったく、要領がいいんだか…悪いんだか……。
毎回麻菜には負けるよ