「うー、朗慈ぃ!!」
里亜は、勢いよく
俺に飛びついた。
いつも、こうだ。
ベッドの前に座る俺に、里亜の全力とも言える力で、抱きしめてくる。
ヘビにしめられてる感じかも。
「離せ」
俺は読んでいた本に、また目を戻しながら、一言。
無理やりはがす?
そんな力の無駄遣い。
俺は、しないね。
それに、里亜は俺が言えば
ちゃんと、離れるし。
いったんは・・・・・・
「朗慈ぃ!」
首元に、巻き付いてくる
里亜の腕に、ため息をこぼしながら、俺は本を読み続ける。
「ねぇ、せっかくの日曜なんだから、映画みにいこーよ!」
里亜は俺を揺さぶって言った。
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