俺は目をギュッと強く閉じてから十夜をもう一度見て話し出す。





「あぁ…」





それだけを言うだけなのに
声が震えそうになった。





十夜が俺を見透かすような瞳でずっと見てたから…
「キスした」って言ったら
また十夜に捨てられるかも知れないと思ったから





声が震えそうになったんだ




だけど





十夜は笑った





悲しそうに…