「ここまで来れば大丈夫。」


そう言って止まったその子。

まるでこの家の中は全て知ってるような感じだった。

一切迷わず、あのオバサン達にも追いつかれず…


「ねぇ。名前は?」

「…辻本…」

「違う!名前は?」

「…葵。辻本葵だ」

「へぇ~葵かぁ♪女の子みたいだけどカッコいいよ」

「カッコいい…?」


今まで葵と言うと

女の子っぽい。女みたい。

としか言われたことなかった…

それなのにカッコいいって言ってくれた。

俺は純粋に嬉しかった。


「じゃぁ、遊ぼっか♪」