オレはある日、ただの気まぐれで、親友の歩夢(アユム)と近所のちっこい公園に行った。
オレと歩夢は、世間話をしてた。
たぶんコレが学校やったら、周りには女子しかおらんはずや。
「なあ、拓人〜。」
「あ〜??」
「最近可愛い子おらんよな〜。(笑)」
確かにそうやな。
クラブ行けば、いくらでも可愛くて、ヤらしてくれる女は、山程おるんや。
そやけどオレらはクラブに飽きもーた。
やから可愛い子なんか、なかなか見つからん。
ゴオ――――――・・・ッ
強い風が吹いた。
「ん・・・??」
風にのって、甘い匂いが俺の鼻をかすめた。
風の来た方向を、髪を掻き分けながら、覗いた。
「・・・おった。」