「ゆい…」


『なに?』


苦しい顔をした叶汰。


『おなか痛いの?』


「あのな、」


『ん?』


「泣かないって約束してくれ」


いつものようにお昼を一緒に食べていた時だった。


『泣かないよ、』


「約束な、実は俺アメリカに行くんだ。」


『アメリカってんなわけないじゃん』


「っつ、ホントだから。」


っつ、って叶汰が照れてるときとかマジな時に言う癖だ…


『本当なんだね』


「俺の父さんがアメリカ行けって…俺の父さん次期副社長になるんだとさ。で俺もこの会社入れたいって言って外交系の会社だから今のうちアメリカに留学して学んで来いだと…」


『そっか…』


「でも、卒業までには絶対戻ってくっから!」


『18歳かあ…アタシ、アタシ、』


涙かこぼれて来た。


「泣くなっていったろ。」


『アタシ生きてるかな…?後2年も生きられるのかな…』


「…」


『今だって平気そうに見えるけど、毎日大量の薬のんでるからなんだよ…』


「ゆい…」


『アタシ、死にたくないよ!!』