嫌なことを思い出してしまった。


『叶汰、ごめん…』


「なーに?」


『やっぱり今のは無しにして…』


「はっ!?意味わかんねぇよ!」


『叶汰は転入生だから知らないと思うけど、アタシ生まれ付き心臓病にかかってるの。だから後4年、生きられるかわかんないの…』


「嘘だろ?」


『こんな嘘つくわけない!』


「4年てもうすぐじゃん…20歳になれるかわかんないって。俺、ずーとこれから先もゆいといたいって思ってたのに!想いが通じたと思ったらこれかよ!?こんなのなしだろ!?なあ!お願いだから嘘って言ってくれよ…」


叶汰は涙を流した。


『ごめん、本当。』


「ゆいの方が辛いのにわがままいってごめん。」

『大丈夫。』