「俺はずっとこのまま。なのにみんなはどんどん成長していく。勿論、飯田も…俺だけが取り残されていく。」



品川は俯いたまま涙を流す。


よく見てみると手を強く握り締め震えている。



「俺だって大人になりたかったよ…でも俺はあの日から止まったまま!みんなはどんどん進むのに…!」



半ば嗚咽混じりで気持ちを爆発させる。


耕太はそんな小学生の品川を片膝を突き抱きしめた。


品川は驚いて一瞬にして涙が止まった。



「だからお前は成仏しないであいつらと一緒歩んでるんだ…。」


「…そっそうだ。俺と同じ学校になった奴らには暗示かけて俺が一緒に成長しているように思い込ませて…」


「でも俺には利かなかった。」