ガラガラッ
「お前さ、意識しすぎじゃね。」
「意識なんてしてません!!」
「それはどうかな。」
先生がゆっくりと私に近づいてきた。壁に押さえられて今は先生と壁の間。
「お前よく見たらけっこうかわいいじゃん。」
「なっ((恥」
ちゅっ
(またキスされたぁ!!!)
「もうこうゆうことやめてください。」
「なんで?」
「なんでって先生と生徒だし…」
「そんなん関係なくね。」

「…好きなんだからしょうがねぇだろ。」
「えっ」
「((恥」

-拓海♪-

…やっと言えた。ずっと好きだった。ずっと…

俺には親はいねぇ。ずっと1人だった。だから1人暮らしで幸せなんて考えたこともなかった。中1の頃が本当に限界だった。そんな時、
「なにしてんの?」
1人の小さな女の子が立っていた。
「下向いちゃだめなんだよ。下向いちゃったら幸せが逃げちゃうんだって。だから人は上を向いてないといけないんだよ。」
涙が出た。この時、1人の女の子に教えてもらったんだ。『幸せ』をね…

今やっと言えた『好きだ』って。でもこの女は分かっていないらしい。
「えっ南が好きなの!?えっまじで~南モテすぎだよぉ!!」
こいつは俺が自分に寄ってきたのは俺が神野のことが好きだから相談にのってほしいため自分に寄ってきたのだと遠回りに勘違いしたのだ。
(こいつってこんなにバカなんだな。おもしろいからこのままにするか)
「そうなんだよ。だから毎日放課後相談に乗ってくれるか?」
「うんっいいよっ!!」
(なんかいきなりタメ語になってないか…こいつ。どうにかするか。まず、神野にこの事話さないとな)