ここには私の気持ちの全てが詰まっていると言っても過言ではない。
喜びも悲しみも、痛みも迷いも……何もかもを素直に綴ってきた。
所々読み返して見ると、自分がどれだけ彼を好きなのかがわかってしまう。
絶対に誰にも見せられないなぁ、なんて思った直後、思いついた。
これから華原君に会う前に、自分の気持ちをまとめようと。
この日記帳に伝えたい事を書いて、華原君に少しでも私の気持ちが届くようにしようと思った。
その場でありのままを伝えるのがいいと伊織ちゃんあたりは言いそうだけど、不器用な私は上手にこなす自信がない。
だから、練習も兼ねて綴ってみよう。
いつも持ち歩いているお気に入りのペンを鞄から取り出し、私は新しいページを開いた。