今日は快晴。
まだ夕暮れに変わる前の空は青く、私の足取りを軽やかにしてくれる。
待ち合わせの時間にはまだ早い。
それでも家でじっとしていられなかった私は早めに出て学校へ向かった。
正門をくぐり校舎に入る。
夏休みの学校は人の姿が少なくて、どこか寂しさを覚えさせた。
少し振りの教室に足を踏み入れると、私は自分の席に腰掛けた。
黒板の上にある時計で時刻を確認。
やっぱり待ち合わせの時間にはまだ余裕があって、私は家を出る時に何気なく鞄に入れた日記帳を取り出した。
今思えばどうして日記帳を持って来たのか不思議。
自室の机の上に置いてあったのだけど、ふと目について『持っていこう』と自然と思った。
「暇つぶしになるかな……」
独り言を漏らして私はページをパラパラとめくる。
いつの頃から華原君の名前が目立ち始めた日記に、自分で少し恥ずかしくなった。